アイン・ランド 「水源」
極東ブログ 野口晴哉
僕にとっては野口晴哉が短命だったということは重要ではない。もっというと野口晴哉個人にはそれほどの興味がないのだ。野口晴哉のファンは毒にも薬にもならない野口晴哉の伝説ばかりにこだわるが、物語よりも具体的な技術が、方法が重要である。
野口整体というくらいだから野口晴哉にこだわって当然なのだが、そこが野口晴哉の弟子たちの失敗だったと思う。技術者ならば、人ではなく具体的な方法にこだわってそれを残すべきだったのだ。今日整体操法が失伝しつつあるのはそのせいだ。
アイン・ランドの「水源」という小説はそうした僕の気分をよく代弁してくれている小説だ。主人公で建築家のハワード・ロークは機能的で斬新なデザイ ンの家を建てることを生きがいとしていたが、革新性ゆえにその仕事が大衆に認められることがなかった。大衆に好まれるのはブランドや評判であり、作品が真 摯に評価されることはない。それでも目のある人に認められたハワード・ロークは高層ビルを手がけるまでに成功するのだが、僕はすっかりハワード・ロークに 自己投影してしまっている。
アイン・ランドはリバタリアニズムの代表的作家とされているが、本人は距離を置いているという話である。当り前だ。この小説で描かれているのは本物 を求める求道的人間の矜持なのだ。それは一種の大衆蔑視なので、大衆の自由意志の極大化を志向するリバタリアニズムとは相容れないものだ。
![]() |
水源―The Fountainhead
著者:アイン・ランド |



ありがとうございます。ピーター・キーティングと呼ばれないで済む様に精進したいと思います。
投稿: 浜田 | 2009年1月19日 (月) 16時21分
アイン・ランドを検索していたら野口整体が出てきたのでびっくりしておじゃましました。
私も両方に興味のある者です。母が妊娠中に整体法を受けているので私は生まれる前から野口整体っこ。おかげ様で健康です。
「水源」は原書で読みました。とにかく魂のゆさぶられる本でした。
「本物を求める求道的人間の矜恃」なるほど、うまいことをおっしゃる。
これからも本物を求めてがんばって下さい。
投稿: veatrice | 2009年1月19日 (月) 02時29分