体をどの様に捉えるのかという世界観に基づいて手技は成立している。
例えば、カイロプラクティックの上部頚椎というテクニックは頚椎一番の矯正を専門的に行なう技術だが、それは頚椎一番が、呼吸や人間の自律活動の中枢である脳幹に近い為に重要だという人体の把握方法に基づいてその技術が設計されている。
整体操法を知らない人に整体のイメージを尋ねると、骨をぼきぼき鳴らすものだという答えが返ってくることがほとんどだ。骨をぼきぼき鳴らすというのは、人体を工学的に捉えて、骨格矯正をするという発想なのだろう。それは整体操法とは異なる思想だ。
整体操法は古今東西の療術を寄せ集めて出来たものだから、外部からみるとその実態が極めてつかみにくい。漢方的な体の季節の変化やカイロプラクティツク的な脊髄の神経系に対する考え方、また人間のパターン分析の集積である体癖がその要素なのだが、それぞれに視点が違うものだから、全貌が見えくい。
僕なりに整理するなら、「欲望」というのがキーワードになる。例えば、胸椎六番は食欲と関連するが、六番の働きが過敏になると食欲が止まらなくなる。六番に操法をするとしても、それは六番を調整しているのではなく、その実食欲を調整しているのである。
整体操法は食欲や睡眠欲、性欲などの欲望の正常化を目的とする技術であると言うことは出来る。
仕事をしていて思うのが、案外若い人の背骨の狂い方が激しいという事だ。まあ肝臓が壊れるほど酒を飲むのは若い人で、年を取った人は壊れるほどには酒は飲めない。年を取って、肝臓を悪くしているのは若い頃のツケを払っている様なものだ。
若い頃は欲望が強いから、方向を間違えると壊れ方も激しいのである。最近の僕は若い人に整体操法を受けることを薦めている。
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