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2009年4月

生活習慣

中華料理はなんでもかんでも油を使って炒めるが、昔の大陸内部は交通事情が悪かったので、食材が痛みやすい。それは安全に食べる為の工夫だろう。日本で刺身や鮨が好まれるも、四方を海に囲まれた地理的な要因がある。

民族や国土に合わせた習慣や食文化には根拠がある。日本人は風呂を好むが、高温多湿の環境では、汗をかきにくくなるので、風呂に入って発汗を促進するのが健康法になる。

先日、東南アジア出身の方がいらっしゃったが、話をお聞きすると、お国の生活習慣が日本にいても強い様だ。カレーなどの辛い物を好み、湯船に浸かる事はあまりしない。

東南アジアではおそろく放っておいても汗をかくだろう。お体を拝見すると、汗をかきにくい事が体の不調だと思えたので、湯船に浸かる事をお薦めしておいた。生まれ育った国の習慣で生活するのは当然だし尊重するべきなのだが、それで体を壊している面もある様だ。その土地の生活習慣には必然性があるのだ。

ロシアは男性の平均寿命の短さとウォッカの消費量の多さで知られている。酒でも飲まなきゃやってられないんだろうな。

ハードコア

コロンビアから整体についての問い合わせを受けた。英語で何を書いてあるのか正確には分からなかったのだが、大意は了解した。

フランスなどのヨーロッパでも野口整体や整体操法は認知されている様だが、失礼な言い方になるが、コロンビアからの問い合わせというのが、僕の僕たる所以だ。どうしたってハードコアになってしまうのだ。

元々独立したのも、野口整体のソフトランディングが目的だったのだが、気がついたら今の様な状態になってしまっている。やりたい事と資質が逆なのだ。元々のコンセプトは美容院の様にやるというものだったのだが、そういうのは他の人に任せる事にする。

古武術大会

最近、戦前の新興宗教が国家神道とどの様に折り合いをつけていたのかという事に関心があった。まあ結論はもう出ていて、折り合いなどつくはずがないから、大本教などは大弾圧を受けたのだが。

そういうわけで、ここのところ宗教学者の島田裕巳さんの本などを読んでいた訳だが、僕は宗教について誤解をしていた。思想信条よりも、経済問題が本質にある。地元から離れて都市部に集まった低所得者が、現世利益を説く新興宗教に回収されるという構図がある。

宗教は相互扶助が基本だ。興味深いのは二代目、三代目になると、信者は裕福になるので、宗教共同体が維持出来なくなるという点だ。助け合う必要がなくなり、連帯の必然性がなくなる為だ。

本当は僕は宗教には関心がなくて、ちょっと考える材料が欲しかっただけだ。整体の起源のひとつは、山口県が戦後の復員者への職業訓練として、野口さんを招聘した事にある。貧乏人の寄り合い所帯が起源なのだ。そういう層が身につけて整体は広まった。基本的に商業ベースに乗せてしまうのがやはり正しい。なんだやっぱり俺は正しいじゃないかと確認した。

余談だが、何年か前の古武術の演武大会になぜか島田裕巳さんが来ていた事があった。その席で島田さんは出演者にアーネスト・ホーストと戦えるのかと質問をしていたが、それを聞いて、一連の騒動に納得した。争いは人が招くのだ。

人口で見る日本史

中国への出張から帰国された方がいらっしゃって、もう日本はダメかもなあとおっしゃる。どうしてそう思ったのかときいてみると、あっちは高度成長の時代の日本みたいなものだから、活力があるというのだ。

日本は超高齢化社会を迎えて、労働人口が減るから、人口構成的にも先は暗いよな。沈む太陽をみている訳だ。

僕らの世代はロストジェネレーションと呼ばれているが、ホリエモンが潰れた時などには、ガッカリした空気が漂った様に思う。ライブドアの騒動に世代間闘争を見ていたのだ。

僕が自分で仕事を始めたのも、世代間闘争だったのかなあと思わなくもない。なんで独立したんだと聞かれることもあるが、そこにあったインフラを利用するよりも、自分で新しくインフラを敷いた方が合理的だという判断があっただけだ。人間がウェットに見られがちなのだが、行動原理はドライなのだ。

そういえば、おもしろい本を読んだ。『人口でみる日本史』だ。この本では、今の高齢化社会の原因は戦争によって生じたベビーブームにあるから、戦後はまだ終わっていないのだと結ばれるのだが、含蓄があってよかった。

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著者:鬼頭 宏
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冷え

冷え込みが激しい。押入れにしまった電気ストーブを出して来た。

整体というよりは、東洋的な知恵だが、体を冷やすのは体にはよくない。中国人などは極端に冷えを嫌う為に、日本人が好むキンキンに冷えたビールなどは好まず、そこそこに冷やしたビールを飲むそうだが、歴史の長い国の知恵だとは思う。個人的にヌルいビールなぞ飲みたくはないが。

生活の中に体を冷やす様な要素は案外多い。盲点のなるのは、フローリングを裸足で歩く様な行為だ。普段であればなんでもないだろうが、これが風邪などをひいている時などには負担になる。スリッパや靴下を履くことをお薦めする。

野口整体というのは、そうした日常の生活への視点の集大成だ。僕はライフスタイルとして、野口整体が根付けばよいと願っている。

弘法も筆の誤りというが、今回は草薙も酒の誤りとなった。酒は魔物だ。

僕も酒は弱い。酒の席での失敗も多いのだが、酒に弱いという事を自覚してからは飲み方を気をつける様になった。体に合う酒と合わない酒があり、例えば僕はビールはあまり体には合わない。体が拒否するのかすぐに吐いてしまうのだ。日本酒もほとんど駄目だが、例外的に『美少年』は珍しく飲めたので販売停止が残念だ。体に合う酒は翌日に持ち越す事が少ない。

悪い飲み方としては、肴なしで酒だけ飲むと量が過ぎやすいので体によくない。本当の酒好きは酒だけで飲むから下戸の僕などはビックリする。しかし、本当の酒の供は水だ。肝臓がアルコールを分解する時には水を消費するから、たくさん飲んでおけば肝臓の働きの助けとなる。

飲みすぎの人は胸椎の九番の可動性が悪くなるから、九番の動きの悪い人がいると、酒の過剰を想像する。また、いかにも飲まなそうな人が九番の動きが悪い場合に、甘い物はお好きですかと尋ねると、たいていは肯定の答えが返って来る。砂糖の取りすぎも、酒と同様に肝臓に負担をかけるのだ。肝心要というが、胸椎九番の動きの悪い人は多い。

整体教室5月のスケジュール

4月29日(水)20:00~21:30「活元運動」
5月06日(水)19:00~20:30「愉気」
5月09日(土)13:00~14:30
「季節と体の変化を学ぶ 春から夏へ向けて」
5月13日(水)13;00~14:30「愉気」
5月13日(水)19:00~20:30「よい姿勢をつくる」
5月17日(日)13:00~14:30「骨盤を整えよう」
5月20日(水)19:00~20:30「背骨に触ってみよう」
5月27日(水)13:00~14:30「背骨に触ってみよう」
5月27日(水)19:00~20:30「体癖を知ろう」

警察官

昼飯を食べに外に出かけたら、自転車でパトロール中の警察官が、外国人から道を訊かれている光景に出くわした。その警察官は英語でスラスラと答えていたが、それを見て嫌な時代だと思った。

バブルの弾けた後、公務員への就職希望者が増えたそうだ。現在も不況なのだが、就職先として役所と並んで人気なのが警察だという事だ。警察官の友人に話をきくと、彼等が合コンにいくと妙齢の女性は獲物を狙う鷹の眼をしているとの事である。不況の時代は安定が求められるのだ。

先日テレビで企業の人材獲得競争が特集されていたが、いかに安い給料で優秀な人材を求めるのかというのが企業の望みだという。それはそうだろうが、そんな矛盾する論理もない。金の動く業界ならば放っておいても優秀な人材は集まって来る。優秀な人材が欲しければ、給与面の待遇をよくする事だ。

整体と絡めて話をしたくなるが、しかし最近、業界の愚痴を言わないというルールを自分に科した。ついつい自分と連続性をもって捉えてしまうのだが、関係妄想的だったと反省する。

なにはともあれ不況の時代こそ体が最大の資本だ。体がしっかりしていなければ、時代の荒波を泳ぎきるのもたいへんだろう。体力が充実していれば、考え方も前向きになる。

函館ラーメン

仕事の合間に小腹が空くと、函館ラーメンに行く。この店は塩ラーメンがうりなのだが、僕はここではラーメンは食べない。目当てはチャーシュー丼か、鮭とイクラの親子丼だ。塩辛いスープを飲みながら丼を食べると幸せだ。量が少ないので、大盛り券を買う事をお薦めする。場所は自由が丘駅北口から当院までに来る途中にある。

煙草

最近、煙草を吸い始めた。20歳くらいに吸ってみた時には何がおもしろいのかサッパリ分からなかったが、いま吸ってみるとこんなに旨いのかと驚いている。煙草がうまい体というのが分かって興味深いところだ。

整体の根本には余剰エネギーという考え方がある。人間の余剰エネルギーが、食欲に化けたり、性欲に化けたりして、人間の生活は賑やかなわけだ。若いうちは余剰エネルギーは直接性欲になるから、煙草を吸ったり、食欲に化けることは少ない。煙草というのは、性の働きが落ち出すと旨い。

フロイト、ウィリアム・ライヒの曲解ともとらえられかねない余剰エネルギーという考え方だが、そういう視点で人間の生活をみると、うなずける事も多い。野口さんの著作にはやたら性に関した記述が多いが、本人の資質であると共に本質をついているという事でもある。

未亡人などには、特殊な体の壊し方をしている場合がある。それは性の抑圧が体を壊しているのだ。老婆などにもそうした壊し方を見る事があるので、年を取っても性があるのだなと納得する。年輩の男性にはそうした壊し方をする人は少ないので、女性は何時までも若いのだなと思うところだ。

反面、それは女性向けの仕事や娯楽に乏しい社会状況を意味しているのかもしれない。十年ほど前だったか、講演会で香山リカさんが、女性の社会的な成功例のモデルケースが少なくて困っているという話をしていたのを思いだした。ちなみにその時、例に出されたのは黒柳徹子さんだった。確かに困るよな。

深息法

健康も金で買えるのかなと思う事がある。自由が丘は比較的に裕福な人達が集まるのだが、道行く人は実に健康そうなのだ。僕は職業病で、人の体をみるとアラ捜しをしてしまうのだが、他の街だとこうはいかない。

自由が丘は女性の街だ。女性の体について語る時に、避けては通れないのが出産についてだ。

整体では産後すぐに立つと、出産で負担をかけた骨盤が歪むので、その事を戒める。しかしどうだろう、自由が丘では若いママさんの姿をよく見かけるが、彼女達はそんな知識も実践もないだろうに綺麗な腰をしている。きっと産後にジムなどで体を鍛えているに違いないのだ。そうする時間と金銭的な余裕がある。

整体は戦前からあるので、そうした産後の指導は、出産後すぐに労働力として借り出される宿命にあった農婦達を対象にしているのかなと思わなくもない。

さて、いろいろな人が僕のところにやって来るが、最近になって気がついた事がある。バリバリ働いている様な人は、同時にジムなので体を鍛えている場合が多いのだ。江戸時代の武士は何時も左腰に刀を差していたから、刀のない時にも左腰が落ちていたというが、現代の企業戦士の鍛えられた体に僕は格差社会を見る。

しかし、ジムに通わなくても出来る健康法が整体にはある。深息法という呼吸法だ。生きものは弱ると呼吸が浅くなるが、逆にいうと、呼吸を深くする事で体を強くする事が出来る。東洋では古くから健康法の極意として呼吸法が伝えられて来た。

 深息法
①鼻から息をお腹に吸い込む。
②口を閉じ、お腹を引き締めながら更に息を吸い込む。(呼吸は胸に吸い上げられる)
③ウームと鼻から少し息を漏らしながら、胸に吸い上げた息をお腹に飲み込む。

やってみると、お腹に力が集まるが、それがいわゆる丹田の感覚だ。深息法はシンプルだが、健康に絶大な効果がある。僕は修行時代は貧乏をしたが、深息法と活元運動を続けていたので元気だった。高齢化社会になり、長く使う体だ。楽しく暮らす為に普段から手入れをしておく事を薦める。

タクシードライバー

久しぶりに体を鍛え出したら、体が興奮しているのか、夜中に目が覚めた。25歳くらいまではよく体を鍛えていて、その頃の写真をみるとゴツくて驚く。まるっきし映画のタクシードライバーなんだが。

体を鍛えるという事でいうと、野口整体の愛好者には超人志向が強い人が多くて、不幸だなと思う事がある。速読や記憶術がセットになっているのだが、おそらくそんな事をやっても幸せにはなれないだろう。

これはもう圧倒的に自己愛が足りない。ありのままの自分を愛する事が出来ずに、幸せになれるはずもないのだ。変化の志は尊いが、過剰になると強迫的だ。

活元運動をやれば悟れるんじゃないかと話をしていた人もいたが、それは野狐禅だ。体が最適化されるから心身に素晴らしい変化は起こるが、それはありのままの自分に戻るという事であって、それ以上の意味づけは無意味だ。人間にも素材の味がある。

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ダイエット

昨日は休みだったので、高田馬場にあるでんねんまんねん に出かけた。たこ焼きの食べ放題をやっているのだが、三人前くらいは食べただろうか。

しかし、最近はだんだん代謝が落ちてきたので、油断をするとすぐに太る様になった。元々の僕の体は肉体労働が長かった為に筋肉質だったのだが、何年か経ってその貯金も尽きて来た。体を鍛えなおす必要がある。

そういえば、ここのところ整体で痩せるのかという問い合わせを受ける事が多い。

痩せるとは断言しないが、背骨を整えると食欲が調整される。結果的に異常な食欲がなくなったり、逆に食欲が出るという事がある。現代は飽食なので、痩せる人は多いかな。

体を整えると、自ずからよりよい状態に導かれるものなのだ。例えば、僕の彼女は出会った頃はガリガリに痩せていたが、体を整える過程で結果的に体重は増えた。そして、今の方が綺麗だ。

単純にウエストを細くしたいというのであれば、骨盤を閉めれば細くはなる。お薦めは体操だが、体に合う合わないがあるから、人をみないと教えられない。需要が高いようだから、そのうちに整体教室で紹介したい。

クラシック

学生時代の友達にNくんという男がいる。Nくんは体育会系で兄貴風を吹かせる頼れる男だった。彼とはよくクラシックのコンサートに一緒に行ったものだ。

しかし、Nくんは別にクラシックが好きだった訳ではない。女の子を口説く為のアイテムとしてコンサートのチケットを買っていただけだ。そして、口説くのに失敗すると、そのチケットは僕に渡って来るのであった。事実、彼とクラシックを聞きに行っても、そのほとんどを彼は寝て過ごしていたものだ。

クラシックはどちらかというと一般受けしない趣味だ。聴いても退屈だという人も多い。歌詞もないし、言葉での物語が存在しない為に集中を保つ事が難しい。人間は意味性を見出せないものを理解する事は出来ないから、知識がないままクラシックを聴いても、根本的にはつまらないはずだ。

クラシックというのは作品単体では成立しない芸術だ。批評が必要とされる。つまるところ、批評というのは楽しみ方を教えてくれるものだ。そんな訳で、僕は書き続けるのである。

風邪の効用

今日の教室では整体の風邪に対する考え方とケアの方法を紹介した。野口整体の核心ともいえる部分だ。

整体では風邪は体の調整作用だと考えている。食べ過ぎが続いていれば、お腹を調整する為に下痢をする様な風邪をひくし、気管支が疲れている場合には咳が出る様な風邪をひく。咳を繰り返すと、肋骨の硬直はなくなっていくが、そうした自然良能の働きが体にはある。

教室の参加者の中には僕の整体を受けた事のある方もいらっしゃったが、その方がおもしろい言い方をされていた。整体を受けてから、脂っぽいものが食べたくなくなり、食べる量自体も少なくなったというのだ。ベルト二つ分、痩せたそうである。

つまるところ、整体操法は欲望を正常化する技術だ。自分の体に必要なだけの量を食べ、眠っていれば、人間は自ずから元気になっていく。

病院の検査で病気が見つかるとみんな驚くが、体は突然病気になる訳ではない。病気になる前段階の生活があるはずなのだ。その中でも、風邪をひかないという事は不健康の一番の理由として挙げられる。

風邪の効用 (ちくま文庫) Book 風邪の効用 (ちくま文庫)

著者:野口 晴哉
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昔、パンクバンドのボーカルが友達にいたが、奴は飯を食えないもんだから、ブックオフに自分のCDの在庫を売って暮らしていた。そういえば、僕も一枚買ってやった事があった。

Amazonで、『臨床家のための整体操法入門』にプレミアがついているとの報告を受けた。絶版でもないのにひどい話だ。ジュンク堂や紀伊国屋などの大型書店には在庫があるし、街の本屋でも取り寄せが出来ます。リンクされているたにぐち書店からの注文も可能です。

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人に歴史あり

私の上を通り過ぎて行った男たちという言い回しがあるが、人には歴史がある。目玉焼きに醤油かソースか、塩をかけるかといった些細な事にも、昔の恋人の影響があるという事はありうる。

さて、僕は仕事で人の背骨をみていると、そこに他人の痕跡を見る事がある。背骨がやたら真っ直ぐなので、どうしたんだろうと思って聞いてみると、そういった人は様々な治療院を渡り歩いて来ているという事が多い。

しかし実際のところ、そうした場合には背骨は真っ直ぐなのだが、体はガタガタだというのが事実である。本人も健康に自信がないから、整体に来ているのだが、整体をする立場からすると無理のない事だと思う。

それは受け方が悪いのだ。素晴らしい手技は沢山あるが、一度に受けては体が壊れてしまう。手技はそれぞれに思想も技術もバックボーンが異なるから、Aさんが右にやっているものを、別のBさんが左にやるといった事が体に対して起こるのだ。それは体には負担だ。手技はこれと決めたら、しばらく続けることをお薦めする。僕のところでもその様にご案内している。

ベルマッシュ

僕は自由が丘に住んで何年か経つが、華やかなイメージとは裏腹にこの街は非常に生存競争が激しいことを知っている。お店の入れ替わりが実に多いのだ。

そんな中で喫茶店のベルマッシュは存在感があって気になっていた。写真はナポリタンの鉄板焼。鉄板が熱いうちに卵とかき混ぜて食べる。場所は整体院のすぐそばだ。

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晴れときどきミサイル

杞憂という故事成語がある。これは古代中国の杞の国の人が、天が落ちて来るのを憂えたという故事に由来するが、ありもしない事を過剰に心配する様子を笑った言葉だ。

現代の日本では、ミサイルが落ちてくるのを憂いている訳であるが、遠い将来、日憂、倭憂とでも笑われるだろうか。笑えるといいがね。

「漠とした将来への不安」という言葉を残して自殺したのは芥川龍之介だが、これはなんとなく分かる。フリーターやニートなどにも、将来に漠たる不安があって、これと自分の進路を決められずにその日暮らしを続けているという人は多い。暗い夜道は恐いけれど、それは生物的な本能という事もあるが、先の道が分からないという不安が大きいのだ。

明日の具体的な問題よりも、将来における正体の分からない不安の方が、心理的にはダメージが大きい。人間には想像力があるから、不安な人は自分でどんどん不安になる理由を見つけてしまう。風に揺れる柳に幽霊を見るというやつだ。

それまで元気だった人が、病院の検査で癌だと知った途端に弱って入院して、そのままあっという間に亡くなるといった事が現実にあるが、これなど癌そのものよりも、癌だという不安がその人を殺したようなものではないか。僕なども懐具合が寂しいと背中が丸くなるのであるが、心の状態というのは正直に体に表れるものだ。

さて、やはり背骨は嘘をつかない。人は不安になると胸椎四番と胸椎七番の動きが悪くなってくる。興味深いのが、胸椎四番には意識的な不安が表われ、胸椎七番には無意識的な不安が表れるという教えだ。借金などの具体的な不安は胸椎四番に、将来への漠とした不安は胸椎七番に表れる。癌の人は胸椎七番の動きが悪くなるとも言うが、それも漠たる不安の作用であろうか。

胸椎七番の調整には、整体操法では化膿活点という急処へ愉気する事を薦めるが、整体では化膿活点は免疫機能を促進する急処だと考えている。言い換えると、不安は免疫機能を低下させるという事でもある。

お腹の健康

整体を受けに来た方から、健康な人の健康度を100として私はいくつですかという質問を受けた。僕は答えに窮した。

人間の健康を数量化出来るのだろうか?僕のところには、病院の検査では異常がないと言われたのに、本人の体感では体が辛いという方が大勢いらっしゃっている。

体重が何キロだとかいった健康管理の方法は、動物の為のものであって、人間にはもっとふさわしい方法がある。

整体では腹に人間の健康が表れると考えている。特に鳩尾から下腹にかけての三箇所の急処の弾力で健康状態を読む。

○腹部第一 
左右の肋骨の合流地点に剣状突起という骨があるが、その指三本下にあって、頭の緊張状態を反映する。鳩尾部分。
○腹部第二
腹部第一からお臍の方に向かう途中にある。指で優しく触れると、なんとなくへこんでいるところで、消化器の状態を反映する。
○腹部第三
臍の指三本下にあって、全身の体力を反映する。

野口整体では腹部第一の力が抜けて、第三に力が満ちた状態を健康としている。その時に第二は第一と第三の中間くらいの弾力となる。

僕は自らの健康状態の指針として、お腹に触ってみる事を薦める。詳細は『臨床家の為の整体操法入門』にも紹介した。整体教室でも質問は受け付けます。

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研究会

整体操法の研究会をやっている。基本的にプロを目指す人を対象とした会だ。

以前はホームページで告知をしていたのだが、いまは告知をしていない。

それで研究会はもう閉鎖したのかと聞かれる事がある。癪なので言っておくと、研究会はちゃんと活動している。表看板から外しただけだ。変わった技術なので、縁と情熱のある人だけに伝えればよいと考える様になったのだ。

それでも、真剣に勉強したいという方がいらっしゃれば問い合わせてください。木曜日の19時からやっております。入会金が二万円で、会費が二千円です。

全生

整体を受けた方から、野口整体でいう「全生」とは何ですかという質問を受けた。難しい事を聞くなあ。字面通りならば、生を全くする事という意味だが、これははたしてどういう意味だろうか?

「全生」という言葉自体は、臨済宗や老荘思想から引っ張って来た言葉のようだ。山岡鉄宗に縁がある全生庵というお寺もある。「ぜんしょう」という読み方が一般的なようだが、整体では「ぜんせい」と読ませる。

野口整体では「全生」という事を強調するが、創始者である野口晴哉さんの生きた時代背景に目を向けると、そうする理由が見つかる。野口さん自身は幼少期に関東大震災に遭遇し、その後には太平洋戦争も経験している。彼と同時代を生きた人には、人間の生き死にが自分と隣り合わせにあったはずだ。その中で与えられた生を全くするという事を大切にしたのだろう。

また、もうひとつには野口さんのパーソナリティーの影響がある。彼は超人だったのだ。少ない量の食事で腹を満たし、三時間ほどの短い時間で眠って、一日200人近くの人数の操法をするという生活を続けていたそうだ。要するに、「全生」という言葉は俺の様になれという野口さんの挑発だ。

技術者の立場からいうと、「全生」という言葉には好転反応を連想する。好転反応では、鼻の悪い人であれば鼻水が出るし、腹の調子の悪い人であれば下痢をする。人は元気になる時には体内の老廃物を排出するが、「全生」という言葉には、そうした体が持っている自然治癒力への信頼を託す事も出来る。整体操法はそれを受ける人の体の全力を引き出すのだ。

肩凝り

ここ数日、昼食ラーメン仙花で食べている。この店の料理はとにかく量が多い。お薦めは焼肉丼だ。僕はそれを大盛りで頼む。

連日、仙花で腹いっぱい食べていると、肩が凝る様になってきた。目が疲れると肩が凝る事はよく知られているが、食い過ぎが肩凝りの原因となる事はあまり知られていない。

欧米には肩凝りに該当する言葉がなく、外人は肩凝りをしないという真偽の怪しい話があるが、確かに肩凝りは飽食の日本の国民病かもしれない。

今日は下痢をするなり、急に肩凝りがなくなって驚いた。普段から整体を受けに来た人には、お腹の調子がよくなれば肩凝りもよくなると言っているのだが、自分の体で改めて経験をするといい事言ってるじゃないかと思った。

整体で腰部活点と呼ぶ急処は、お腹の調子をよく反映する。便秘やガスなどが溜まった人は、腰部活点が硬直するのだ。自分の腰部活点をみると、硬直もなくなっている。

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