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2017年12月18日 (月)

『身体のリアル』 押井守×最上和子

『身体のリアル』を読んだ。映画監督の押井守とその姉で舞踏家の最上和子の対談。

作中、最上氏はバレエを体操だと批判するので、興味を持ってその舞踏を見てみた

体の中がよく動いているので、言いたいことは分かる。手足がブンブン動いても、中の方が動いていないなんてことはザラ。

しかし、それはほとんどの人には伝わらないだろう。

なかなか難しいところで、整体もそうなりやすい。変わったでしょ?いえ、分かりませんみたいな。

体に興味のある相手には、それで通じるのだ。開業した頃、ヨガをやっている様な層にはウケたのだが、そのご紹介でいらっしゃる人達にはウケないという事が続いた。それで随分と考えたものだ。

生徒に画家がいるので、喩え話にするのだが、デッサンと作品は違う。デッサン画でお金を取るのかという話。

また、自分の為にやるのか、人の為にやるのかという問題設定でもある。持論なのだが、ボランティアは自分の為にやるもので、ビジネスは人の為にやるものだ。普通は逆らしいが。

お金を受け取ったら、それは人の為にやるしかないじゃない。金銭の発生しないところには、責任もない。

人の為にやるのなら、額縁も大事。別の喩えでいうと、まかない料理はどれだけ旨くとも、それをお客さんには出せない。

開業する生徒には、飲食店の場合、ボリュームがあって味が濃ければ潰れないと教える。そして、最初はそれで良いけれど、そんなことを続けていたら、何時まで経ってもレベルの低いままだとも教える。

最初からそんなことはするなと言ったら最上氏になるのだろうが、むしろ、最初はそれをやれというのが自分。恥の多い人生になりました。でも、生徒が苦労をするのも見てらんない。

当然、芸術としての純度が落ちるというか、別物になってしまう。でも、同時に、そこからが本当におもしろいところでもある。

マニアを相手にするよりも、本来、興味のない人をどう惹き付けるのかが、腕の見せどころではあるまいか。

その点、最上氏が言う様に、伝統芸能になったらお終い。だって、それが誕生した時には権威なんて、何にもなかったでしょう。伝統でございますと居直っちゃいかんよな。葛藤がないのもまた、見ていて恥ずかしいのだよ。

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