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2018年9月

2018年9月27日 (木)

脊椎行氣法

人工心臓ってあるけれど、人工腎臓はまだない。透析には大きな設備がいる。また、肝臓については透析的な設備すらない。

この辺りに、臓器の複雑さの度合が如実に現れているのではないだろうか。

心はポンプなので、腎を補すれば負担が減って楽になる。腎自体も意外と反応の良い部位だ。そして、肝は丈夫なのだが、一旦、本格的に壊れると大変。肝炎などをされた方を見ていると、回復には数年掛かる様に見える。通っていても、自然治癒との差が分からないよという。

ところで、東洋医学的なセンスでは、血行を司る腎を生命力の根本と見る。弱ると、外見にも出やすい。髪や爪のコンディションは端的。あとは顎に肉がつきやすいのも腎の弱りだ。

昨夜、出張の帰りに脊椎行氣をやっていた。1時間ほど続けたら、大分、腎が引き締まった。若い頃は元気が余っていたので効果があまり分からなかったのだが、鏡を見たら頬が削げていたので、なるほど納得した。

から咳

先週くらいから、から咳のご相談が多い。

お体を拝見すると、ほとんどは胃のお疲れが原因だ。季節的なものに見える。

秋口に涼しくなると汗をかかなくなるけれど、整体ではそれが胃に回ると考える。食欲の秋というけれど、胃酸過多として否定的な見方をするのだ。夏の発汗が不十分だと、またそうなりやすい。

胃がお疲れの場合、足の三里を調整すると楽になる。珍しく脚湯でもお薦めしてみようか。

三里は膝の下なので、そこまでの深さにお湯を溜めて脚湯をする。温くなったら、差し湯をする。お腹の辺りが温かくなるまで続ける。部分浴といって、全身浸かるのとはまた違った体への作用がある。

また、胃の調子が優れない場合、粉ものは避けるのが無難。典型的なのはインド料理のナンで、胃の水分を吸って食後に膨満感が起こりやすい。すると、胃の疲れが原因のから咳などが起こるきっかけになりやすい。

白湯などを熱いまま啜って胃を温めつつ、食事も揚げ物などの重たいものは避けておくのが良い。

2018年9月26日 (水)

健康法

久しぶりに本屋で健康本を眺めた。どこそこを揉むと全て良くなるといった風なタイトルがやたらに多い。言い切りの大喜利みたいだ。

ネタ切れに悩む出版社の事情であるのも間違いなかろうが、みんな頭を使うのが面倒くさくなっているのだろうか。いまいち需要が分からない。買う方も本気で良くなることは期待していないでしょう。

自分も負けてられないので、考えてみた。歩く時に音を立てるなというのはどうだろうか。

施術所は2階にあるのだが、足音がよく響く。腰の悪い人はドタバタした重い音を立てるし、頭から前のめりに歩く人はスタッカートが先の方にある様な感じ。結構、体調が音に出るのだ。

登り階段で足音を抑える為には足裏の使い方が重要になるし、下りでは膝の繊細なコントロールが必要になる。足音を気にして歩いていると、それだけで歩き方は変わる。

全ては良くなりそうにもないけれど、腰痛と肩凝りくらいは劇的に改善する様な気がする。歩く時に音を立てるな。

2018年9月23日 (日)

マトリョーシカ

WHOがアルコールで年間300万人以上の死者、各国に対応を警告との報告書

タバコの次は酒が標的らしい。小さな親切、大きなお世話と感じる。

イギリスのインド経営の尖兵は医者だったりした訳だが、健康産業は大義名分にもってこい。権力は善意の皮を被って、人様の生活に干渉して来る。カルトのやり口も一緒。貴方の為だと言って、縛る。

なんとなく、グローバリゼーションへ反抗的な態度を取ってしまうのだが、どうしてだろうね。もうほとんど生理的な嫌悪感になっている。

いや、iPhoneなんぞ使っているから、ただのファッションかもしれない。難しい時代で、反原発の記事を原発の電力を使って書くみたいな滑稽からは逃れられないのでありまして。

陰謀論者の自覚もないのだが、嗜みとして健康帝国ナチスを挙げておくか。

実際、健康産業従事者の端くれとして実感するのだが、下手をすると、妙な支配欲に捉われやすいのだ。あれしちゃダメ、これをしてくださいとか何とか言っているうちに、ダークサイドに堕ちる。

怖いのは、本心から親切で言っていたりするところ。悪意のあった方がまだ美しい。整体を仕事にする人は、他人に関心がないくらいで丁度良いよ。ほっといても人と関わるのだから。健康をモラルにするな。そんなの全く楽しくない。

自分の商品価値はカルトでないところだという確信犯がある。その方がキャラクターには合いそうなものだけど、そんなの一山幾らで、そこいら中に溢れていて珍しくもないというのが、これまた入れ子構造になっているとは言っていない。

2018年9月20日 (木)

欲望

人のお宅でアイスをご馳走になった。チョコレート、アップルシナモン・・と種類を言われたので、すぐにアップルシナモンを選んだ。

他にもあるけど聞かなくて良いのか?と尋ねられたのだが、それが食べたいのだ。

針小棒大に、決断とはそういうものではあるまいか。メニューを全て見るつもりでいると、何にも決められない。例えば、婚活とか。

現実はアイス屋さんのメニューの様にはいかない。女神に後ろ髪はなく、見送った皿とはそのままさようならの回転ずしみたいなもの。

婚活に限らず、データ主義が流行っているけれど、年収や学歴みたいなデータは足切には便利だけど、ものを決めるという事とは本質的に関係がない、様な気がする。

じゃあ、何で決めるのか?それを人に訊くくらいなら、止めておいたら良いんじゃないですかという。そもそも、欲しくもないのだから。

ところで、衒学的な話をする。整体では決断力とかけて、腰が弱くなると無くなると説く。その心は?

子育て講座

先日、乳児のお子さんをお持ちのお母さん方にお集まり頂いて、講座があった。

事前、トラブルへの対処法を知りたいというリクエストを受けていたのだが、あまり直球にはお応えしなかった。

むしろ、お腹の固さや便の色、足首の太さの左右差などの体調のチェックポイントをお伝えさせて頂いた。

後日、参加者の方から、トラブルへの対処法を知りたかったけれど、普段から赤ちゃんの体調を見ておくのが大切なのですねという趣旨のご感想を頂いた。

その通りなのだ。伝わって嬉しかった。トラブルがあって、それを急になんとかしようとしても、それは無理。習うよりも慣れろで、普段からやっていたら、落ち着いてみられるかもしれない。

今回はお腹のお手当をテーマにしたけれど、難しいことは考えないでまずはやってみるのがオススメ。美容上の効果もあるので、ご自分の体でやってみて頂きたい。吹き出物が改善して、お肌が綺麗になる。

しかし、僕が赤ちゃん向けの講座をやるとミスマッチだろうか?蛭子能収さんの子育て講座みたいな?いや、実際にはかなり親切ですよ。

過去・現在・未来

家を出て、給湯器のスイッチを消したかなと心配になって戻ってみたら、ちゃんと消えていた。それで、ああ、そうか神経症だと気がついた。

何の話かというと、鬱は未来に捉われる病気、統合失調は現在に捉われる病気と勝手に定義している。じゃあ、過去に捉われるのは何だろうかと疑問だったのだ。

根拠は予約の取り方だったりする。鬱の方は先に先に予約を取るし、遅刻はしないというか、決まりごとを破ることが出来ない。やり取りをしていても、何を食べたら良いですかといった様に、自身の未来の行動についてのご質問も多い。体操をご案内したら、何時、何回やれば良いですか?と細かくお尋ねになられるのもこのタイプ。タイミングと回数までご指定した方が親切というものだ。

一方、統合失調の方は今から行っていいですかという予約の取り方を必ずする。近所のセブンイレブンで予約を受けて、施術所に戻ってみたら玄関にいらっしゃったということもあるくらい。

その点、過去に捉われるのは神経症だ。玄関の鍵が閉まっているのか心配になって、何度もドアノブを引っ張り過ぎて壊してしまったなんて方も知っている。やり取りでは、何をしたらダメなのかを尋ねられる機会が多い。生活習慣上の制約をご案内すると、納得されやすい。

心配の方向性が過去、現在、未来のどちらに向かっているのかという話だった。タイプよりも個人差を常に優先する様に気をつけているのだが、理論というよりは経験であるのも確かだ。相手のリクエストに応えていると、自然とそこにやり取りが落ち着きやすい。

2018年9月10日 (月)

倉田真由美・斉藤孝『喫茶店で2時間もたない男とはつきあうな!』

少し前のベストセラーに、『喫茶店で2時間もたない男とはつきあうな!』がある。

良いタイトルだ。内容が想像しやすい。読んでから時間が経っているので、もう内容はうろ覚えだが。出版は倉田真由美さんがご結婚される前だろうか。

ところで、身体的な見地からはこうも言える。一緒にいて息の熱くならない男とはつきあうな。

先日、足裏マッサージの先生に連れられて、高校生の男の子二人がやって来た。整体のプライベートレッスンだった。

講座の内容は特に希望がない場合、相手に合わせる。年代的に健康問題に関心があるはずもない。例えば、腰痛の話に需要はない。そこで、上記の話をした。

実験もしてみた。最初に向かい合って息を吐く。その温度を掌で感じると冷たい。次に、手を繋いで室内を歩いて頂いた。再び向かい合って息を吐くと、今度は息が温かくなっている。

相性ばっちりですねと片付けたのだが、二人とも男の子だ。

息が合う、息が弾むという慣用句があるけれど、言葉以前の身体的な相性というものがあるという話だった。

2018年9月 4日 (火)

横山和正『沖縄空手の学び方』

『沖縄空手の学び方』を読んだ。アメリカで活躍している空手家の著作で、台湾への武術留学や沖縄での修行生活が紹介されている。

作中、本土と沖縄の稽古の仕方が異なるという記述が興味深かった。

型を打つにあたり、本土では最初に腰の使い方などのコンセプトを与えられるが、著者の沖縄の経験では、むしろ、速くとか強くとか、動きの具体的な質を問われる機会が多かったそうだ。

そうした稽古の繰り返しの中で、理論は内発的に表れるという趣旨の解説がされていた。中心軸や丹田といった様な体の感覚は確かにあるけれど、初心者にはあまり役には立たないとの指摘もあり、まったくその通りだなあと納得した。

最初から正解ありきで練習をすると、それ以外を取りこぼしやすい。出来ないことだらけなのだから、自分もそんな傲慢なことは止めて、基礎からやり直したい。

そういえば、整体の学習経験でも、本質主義的なアプローチは全て失敗している。知識という意味ではないが、最初は理論よりも、とにかく暗記だ。

ただし、人を動機付けるのは、そうしたロマンであったりもするので、その辺りの区別は必要かもしれない。教える側は人に教える為の方便で、しばしば必要条件を意図的に無視するのだが、習う側は真に受けない方が良い様な気もする。

それは空手に限らない、あらゆるジャンルに共通する話だが、何が足りないのかを考えて、自分を疑えというか。そんなことを考えさせられた本だった。

実は、刊行記念イベントに予約していたのだが、当日、著者の体調不良によって、イベントは中止。本年5月に惜しくも亡くなられている。ついに生で観ることが出来なかったのが、残念だ。

2018年9月 3日 (月)

ロマン

整体にはロマンがある。ユーザーが抱くかもしれないロマンだ。

例えば、泣いている赤ちゃんに触れた途端に泣き止んだら素敵なのだが、自分の場合、まったくそんな事実はないのであった。ギャン泣きする中、施術をすることもしばしば。

今日もそんなことがあった。双子の姉妹がお越しだ。一卵性である。お姉さんの方だと思い込んでみていたら、途中で妹さんだと気が付いた。

しかも、妹さんとは今日が初対面。施術途中で気が付いて、はじめましての挨拶をしてしまった。常になく慌てた。

背骨を見て気が付いたとかだったら格好良いのだが、髪型の違いで気が付いたのであった。いやあ、お姉さんとも一回お目にかかっただけだから、しょうがないと言い張っておこうか。

2018年9月 1日 (土)

近藤名奈『一流の人は、なぜ話し方よりも「声」を大切にするのか』

コールセンター勤務の方から、声が高いと成績が上がるという話を伺った。

じゃあ、自分はダメですねとお返事をしながら、最近、買った本を思い出した。

ヴォイス・トレーナーの先生が、楽器としての体のつくり方を書いている。ポイントは姿勢で、腹式呼吸などはその後で良いとのこと。

自分は声をテーマにしている訳ではないが、身体的なパフォーマスについてのその辺りの所見は同感。

方法論はキャッチーだけど、これさえやっておけば良いという、単純なマニュアル主義に堕しやすい。ディテールを取りこぼしやすいのだ。

むしろ、身体的なパフォーマンスの上達の為には、自分の身体を常にモニタリングする様な感覚が要る。

例えば、発声に限らない話だが、緊張すると、前のめりになってつま先立ちになりやすい。重心が浮いて、不安定になる訳だ。作中、踵重心が説かれているのだが、自分の重心をモニタリングしておくと、それは予防出来る。

方法よりも、自分の体に関心を持った方が効果がある。逆にいうと、それだけ、関心を持たない方が多い。まずは自分がどう立っているのかを観察してみると、関心が持ちやすいかもしれない。

骨盤ネジ締め

最近、気が付いたのだが、お尻が大きくなる系統の体の調整が下手かもしれない。

自分は骨盤が閉まる系統だから、弛めることばかりが得意だ。施術スタイルは、どうしても術者本人の体の制限を受けやすい。

改めて研究してみると、開いている骨盤をどうにかして閉める必要がある。骨盤が開いて落ちるものだから、体重は小指側に掛かる。

それで、膝が傷むというご相談も多い。それはまあ、O脚とX脚の違いであって、O脚は外側が痛むし、X脚は内側が痛む。閉まり過ぎても開き過ぎても痛む訳だが。

体重が小指側に掛かると、外踝に負担も掛かる。下部に硬結が浮くので、それを処理するのが手っ取り早い様だ。結構、痛いが、足の外側のライン全体が整う。骨盤が閉まって、皮膚にハリも出る。

踵もポイントで、足裏マッサージでそこが生殖器だというのもやってみるとよく分かる。内臓が引き締まると、自然と骨盤も閉って来る。

骨格矯正的に骨盤を閉めるのには限界があり、内臓の機能が良くないと、その効果が保たない。

その点、自己療法も求められる。やっている方のお体を拝見すると、骨盤底筋トレーニングの効果は高い。話を伺うと、かなりキツいそうだが。

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